瞬時停電!
4日前、9月11日の事です。
私どもはターボ冷凍機の巡回点検で、神戸のとあるホテルでデータ採取をしておりました。冷凍機は絶好調でした。
そして、データ解析も終了し、そろそろパソコンを操作盤から外そうかと思っていたところ、冷凍機が突然悲鳴を上げて停止してしまったのです。
冷凍機と言うものは通常、停止する前に冷媒循環量を絞り、能力が出ないようにしてから停止させるものなのです。そうしないと、急停止して駆動力の無くなった圧縮機は、自分の吐き出した冷媒ガスが逆流してピストンとかインペラにダメージを与える恐れがあるからです。私の聴いた悲鳴は、急停止のそれでした。
マイコン表示盤を点検したところ、[外部電源停止]の軽故障表示。つまり、操作電源が(一瞬でも)外れた。だからシーケンスが停まってしまったという内容でした。
直ぐに中央監視盤室のお客様が跳んできて「どうしました?」
言葉は丁寧でしたが私には「何をやらかしたの?」と言う風に聞こえました。
「いや、どこも触ってませんよ」と我々。お客様は、「監視盤は[瞬停]なんてひろってませんよ!」
隣の冷凍機を起動させた後、改めて冷凍機周りを点検しましたが、どこにも異常は認められませんでした。異常停止したのが13:16。
そしてとなりの機械が安定運転に入ったのを確認して休憩していると、先ほどのお客様がそこへ来られました。
「13:16に落雷で瞬停があったようです。」
マイコン盤の電圧を測定する準備をしていた我々は、ほっと胸をなでおろしました。
瞬停って、一般に0.1秒程度の停電ですが、場合によっては100万分の1秒(1マイクロセコンド)なんて瞬停もあります。
[監視盤]より、[冷凍機のマイコン盤]の方が感度がよかったんですね。
事件はこれだけだったのですが、2年ぶりの瞬停が、ワザワザ我々の目の前で起こるなんてねぇ(+_+)