配線のルール-2
そして最も重要なことは、原則として動力線CVと信号線CVV及びCVVSを同じ電線管に入れてはならないという事。CVVとCVVSは構いません。
もし大容量のモータの動力線と、それの速度指示やフィードバックを伝える信号線を同じ電線管の中に入れたら、動力線を流れる大電流によって、信号線に誘導電流が発生し、ノイズによって制御が正確に出来なくなる事があります。
これらのルールを取りまとめたものが「内線規程」と呼ばれ、本屋さんで注文すると取り寄せてもらえます。少し高いです。
で、どういう規定か?というと、
「直管の電線管に入れる事の出来るケーブルは、その合計の断面積が電線管の断面積の32%以内」とか、
「 曲がりのある電線管に入れる事の出来るケーブルは、その合計の断面積が電線管の断面積の24%以内 」
とかです。こう言ったルールはあまり守られていないのが現状。(内線規程を遵守すれば、設備が大げさになり、費用が嵩む)ですがあまり無視すると、小さすぎる電線管では、内部の動力線の熱を放熱しきれずに動力線が過熱されて溶けたりショートする恐れがあります。
コードリールを巻いたままで、それに繋いだ1500W程度のブロアとかコンプレッサを連続運転させると、簡単に溶けて火を噴きます。そういう現象が、電線管の中で起こるのです。
無神経な設計をして設備工事をすると、厳しいお客様の場合「内線規程に合ってないから作り直せ!」と言われることもあります。
若い頃、ターボ冷凍機の据え付け試運転で計装配線を繋いでいたところ、上記の理由でプルボックスからプリカチューブ等、一式サイズアップさせられた苦い経験がありました。
お客様(JVの電気担当者)は、「あんたらに恨みは無いけど、メーカーの殿さん商売気質見ていたら腹が立つ!」とおっしゃっていました。
みなさん、ルールは守りましょうね(*^^*)
そして、恨みは買わないようにしましょう(-_-;)