配線のルール-1
卒業3年後の同窓会で、同期だった女性に興味深い話を聞きました。
その人は大手カーオーディオメーカーに就職し、サラウンドシステムの設計を勉強中でした。
彼女曰く、「音響ってすごくデリケートで、アース線1本でも、基盤の右上から繋ぐのと右下から繋ぐのとでは、微妙にノイズの大きさが変わってくる。このベストのポジションを探るのが至難のワザ」らしい。
「なるほど、容量性リアクタンス(コンデンサ)とか誘導性リアクタンス(コイル)のノイズファクタが加わると、単純にE(電圧)=I(電流)×R(抵抗)では表せない難しさがあるのか!」と、半分解ったような、解らなかったような会話で終わった気がします。(実は未だに理解できていません。)
同様に、シーケンスを主体とした、制御盤・監視盤等にも一定のルールがあり、それを無視すると、わが身に帰ってくることがあります。
例えば電線。動力線はCV。信号線はCVV。シールド線はCVVSというように表されます。シールド線とは、信号線の中でもノイズの影響を受けやすいアナログ信号等を保護するために、電線の外側に銅やアルミの網を被った線の事です。「同軸5C-2V」とかで馴染みのあるテレビのアンテナ線も、CVVSです。
CVV-1.25-8Cと書かれていれば、断面積1.25mm2の信号線が8本入ったケーブルと言う意味です。この線は1番から順に[黒・白・赤・緑・黄・茶・青・灰・・・]と色分けされていて、慣れた人ならいちいち線番を確認しなくても作業が出来るわけです。
つづく