標準化-1
当時、私の勤めていた会社の主力チラーがありました。
そのシリーズはそこそこ名が売れていて、一番のセールスポイントは、「お客様のご要望に応じてプログラミングします。」でした。しかしそれは、1台1台注文制作で、機械毎にシーケンスが違う。東京本社と大阪支社では使っているシーケンサのメーカーが違う。という状況でした。
つまり、注文が入る度に専用プログラムを作り、取扱説明書まで1台ずつ作る。ということです。まだエクセル・ワードが主流になる前の、ワープロ全盛期の事でした。
チラーにはでフロスト(霜取り)機能というものが必要です。それが顧客の希望に応じて・或いは機械の置かれている環境に応じて、[散水デフロスト][ヒーターデフロスト][オープンデフロスト][ホットガスデフロスト]等、選択肢が分かれてきます。そしてそのデフロスト方式によって制御が異なってくる。だから1台ずつ手作り。でした。
当時私は、すべてのデフロスト方式を組み込んだ、つまりどのチラーにも対応できるマスタープログラムを作る必要性を感じました。
作業効率・コストを追求しようとしたとき、この標準化は避けて通れない作業だったのです。
つづく