プログラミングの楽しさ
私は元々アナログ人間で、リレーシーケンスで育った人間です。 しかし会社命令で計装システム課への移動を命じられ、その時からシーケンサとの付き合いが本格化しました。
ある時水産加工場納入の、トンネルフリーザーのシーケンスを担当しましたが、立ち合いの時、お客さんがある事でお困りになっているのを目にしました。 その問題とは、
ベルトコンベアを付設されたシステムなので、いたるところに緊急停止スイッチがありますが、緊急停止した場合のリセットスイッチは、制御盤にしかついていないのです。しかし作業員と制御盤の間にはベルトコンベアが蛇行しており、従って一旦「緊急停止」スイッチを押してしまうと、リセットスイッチを押すために大回りをして制御盤まで行く必要があり、相当の手間が掛かるためその結果、非常時に「緊急停止」を躊躇してしまう!という、本末転倒の事象が起こっておりました。
私はその場でプログラムを書き換え、「緊急停止」スイッチを3秒間長押しすることで「リセット」出来るようにしました。
もしこのシステムがリレー盤で組まれていたら、プログラム変更に伴ない、リレーの数を増やす・レイアウトを変える・配線を大幅に変える等の手間が掛かっていたところですが、シーケンサだと、プログラムの書き換えに5分程度費やしただけで対応できました。
ちょっとしたアイディアをその場で具現化し、お客様に喜んで貰える。私が仕事に生き甲斐を感じた瞬間でした。