海外出張-5
マスターは、「トランスを用意する。そしてガスメータも」と言いました。
私は内心、「360Vを440Vに昇圧できる、しかも高容量のそんな都合の良いトランスが有るはずもない。」とタカをくくっていました。そこへ追い打ちで又トラブル発生。突然シーケンスが走らなくなりました。
原因は火炎検知器です。「ウルトラビジョン」と呼ばれるそのデリケートな真空管のような危機が壊れてしまったのです。運良く「予備品」として送られていた箱にウルトラビジョンを発見し、取り換えて運転確認。そして午後を迎えました。
13時を過ぎ、15時そして16時…その間マスターは何回も私の前を通りましたが何も言ってくれません。その日は作業を断念しました。
翌日昼過ぎまで待ってとうとうマスターに、「トランスはいつ届くのか?」と尋ねたところ、「Today impossible(今日は無理)」との答え。
「では明日は?」と聞き直したが、「May be(たぶん)」と言ういい加減な返事。
「あれだけ啖呵を切ったのだから約束を守れ!」と詰め寄るとまた、「ないものは無い!」と逆切れ。
私は社にFAXで状況を説明。会社から「戻ってこい」と承諾を得たので、翌日マスターに「明後日の飛行機で帰る」と最後通告しました。
すると急に態度を変えて、「深夜なら電圧が復活する。深夜に調整してくれないか?」と言います。
私は了承し、翌日と翌々日の二日間の深夜作業で無事調整を終える事が出来ました。(昼間は市内観光です(#^.^#))
でも結局ガスメータは最後まで届きませんでした。
外国での不自由なシーケンスチェック、結構自信が付いた気がします。