監視盤製作
約1年半前の事。約30坪の冷凍倉庫の改修工事を請け負いました。
その倉庫は床がマウンドのように盛り上がり、移動ラックのレールが歪んで使えない状態でした。
床全面を約1m斫り、改めて下から[砕石] [凍上防止管][砕石][土間コン][防湿層][断熱材][防湿層][一時コン][フロアヒータ][二次コン][レール][押えコン]の順に施工して行きました。
土木工事は予定通り進んで完成したのですが、最も大切な再発防止対策が残っていました。それは冷凍庫の床がなぜ凍上(霜柱)したのか?という事です。
冷凍庫は、自身の低温(-30℃)で床下の水分が凍結しないように床下に凍上防止管を設け、ファンで強制換気することが多いのですが、その冷凍庫は8基あるはずのファンのうち、5基が積雪の為焼損して停まっていたのでした。「このままではまた積雪で同様事故を起こしてしまう!」
私は、8基のファンの内、1基でも故障したら警報を出す仕組みを考えました。「風圧スイッチ・メーターリレー・・・」しかし、たかだか5W程度のファンの風圧で作動するような微差圧計は非常に高価で、現実的ではありません。そこで出した結論は、
8基で40Wの負荷が掛かる回路の電力を監視し、37W以下になれば警報を出すシステムを考案したのでした。
これであれば製作費2万以下で作れる。しかし私にも未経験のこの電力監視システムは予想以上に結線が複雑で、メーカーに一つずつ動作を確認しながらの製作でした。
メーカー名は「オムロン」。このメーカーのサービス体制は素晴らしく、数回電話をしてその度違う方が対応して下さっているはずなのに、こちらの質問内容の履歴が全て踏襲されていて、あたかも一人の人に相談しているみたいでした。確かオムロンさんでは、かなりの熟練者でなければサービスオペレータになれないとの事。
メーカーのくせに電話対応を一切せず、メールのやり取りしか認めていない悪徳業者が蔓延る昨今、オムロンの懇切丁寧な対応には感謝のひとことでした。
この装置はもちろん今でも稼働しておりますが、この回路に積算時間計を付設し、40000時間(約5年)でファンを交換するよう提案を致しました。
“監視盤製作” に対して2件のコメントがあります。
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仕事柄⌈シーケンス⌋を耳にすることは多いですが、私には難し過ぎて理解出来ないと思ってました。たまたまこのブログを閲覧して、もしかして私もシーケンスわかるようになるかも、ちょっと興味を持ち始めました。優しい例をあげてど素人の私でもなるほどとわかりやすかったからです。毎日通勤電車の中でこのブログをみるのが楽しみになりました。
コメントありがとうございます。
私のブログに対する初めてのお客様ですね?
下手な文章で申し訳ありませんが、これからもよろしくお願い致します。