設計者の責任
PL法(product liability law)という法律があります。日本語では[製造物責任法]と言います。
これは消費者保護の観点から制定された法律です。製造者は、自社の商品により消費者が不利益を被る事の無いように配慮しなければなりません。
フェイルセーフ・フールプルーフという言葉を聞かれたことは無いですか?(内容は後日説明します)これは、使う側が無知であっても、勘違いしても、それにより怪我をさせたり損をさせないようにする概念で、PL法の根幹になっています。
最近の車はキーレスエントリーとか言って、キーを持った人が車に近づいただけでロックを解除してくれたりします。ほんとに便利ですね?でも、 [便利]は時として[有難迷惑]であったりします。 例えば・・・
風呂屋でロッカー荒らしの被害にあったとしたらどうでしょう?
昔なら、財布を盗まれただけで済みました。それだけでも大変なことですが、今なら?
ロッカーを開ければ財布の他に鍵束が入っており、車のリモコンキーが付いている。そのキーを持って駐車場で手当たり次第に歩き回ると「ここですよ!」と、ご丁寧にウインカーが2度点滅し、ロックが解除されます。
車に乗ってナビを操作。[自宅]を指定すると被害者の家まで案内してくれる。そして、車のキーと一緒に繋がっているのは自宅のキー!
ロッカー荒らしをされたら、下手をすると自宅にドロボーに入られるって、今では現実に起こり得る被害なんです。
私は個人的にですが、[キーレスエントリー]は最低限、運転席でパスワードとか指紋認証・生体認証等と抱き合わせにしないと安心できないと考えます。
設計者って、そこまで想定しないとダメな、そんな時代なんです。それがPL法なんです。
プログラムを組むって、便利なだけではだめなんですね?